社労士とは

開業4年職員16名の社労士事務所長が初めて明かす開業日記

開業4年職員16名顧客130社の社労士事務所長が初めて明かす開業日記

【この記事を読むと分かること】

・士事務所開業の様子がイメージできます。
・他士業との合同事務所のメリットが理解できます。
・社労士資格と介護事業の関わりが理解できます。

8月社労士試験受験。11月合格発表。その後あなたは社労士事務所へ就職活動をするのだろうか。それとも独立を目指すのだろうか。このコラムでは現役社労士事務所長が、自らの社労士開業体験談に基づき「合同法務事務所」の利点を存分に語りたいと思う。

【目次】
・行政書士事務所の開業と失敗
・路頭に迷った時に出会った介護事業の設立業務
・会社設立、指定申請と開業後の顧問契約
・司法書士、税理士との合同と職員拡大
・合同法務事務所その後

行政書士事務所の開業と失敗

私は行政書士と社労士のWライセンスである。実は社労士事務所の開業に先んじて、平成26年行政書士事務所を開業した。当時の職員は私を含めて3名。業務は当時(今も)旬と騒がれた「相続」一点に絞った。集客にはインターネットとチラシ広告を用いた。

相続分野は多くの方にとってごく身近な問題である。法の専門家との接点のない一般の方にとって、広告で相続業務をPRする行政書士事務所に対する問い合わせは、比較的敷居低く感じたのか相談件数は順調に伸びた。これが後の大誤算に繋がる。

相談件数は順調に伸びたものの、相続について興味があり話を聞きたいだけの方や、自分に相続権があるのかさえも分からない方からの相談が大半を占めたのだ。

また相続業務には継続性がないというデメリットがある。一度業務を提供し終えると、その顧客とはいったん縁が切れてしまうのである。このままでは事務所の存続が難しいと考え、私は方向転換を模索し始めていた。

路頭に迷った時に出会った介護事業の設立業務

そんなある時、法人設立をしたいというA氏と偶然に出会う。法人設立業務は過去の勤務先事務所でも数多く経験し、自信があったため、喜んで引き受けた。

その際、併せてA氏が言うには「訪問介護の指定申請も依頼できるか?」との事だった。私には訪問介護の指定申請業務の経験がなかったが、一度チャレンジしてみようと思い、引き受けることにした。これが現在の事務所の姿に繋がる。

会社設立、指定申請と開業後の顧問契約

A氏の会社設立と訪問介護指定申請業務の完了後、私は介護事業・障害福祉事業の研究を始めた。この業界は政策上極めて重要な分野であるにもかかわらず、サポートする専門家が少ないという問題点が読み取れた。

そしていわゆる士業の中で、最も介護事業・障害福祉事業のサポートに適しているのは、社労士と行政書士であるとの結論に達したのだ。

介護事業・障害福祉事業、双方とも営業開始に必ず労働者の雇用が必要となる。また指定権者(府県または市町村)の実地調査が極め厳格であるため、緻密な雇用管理体制が求められる。

ここでようやく、

・会社の設立、営業開始のための指定申請を行政書士が担当
・開業後の給与計算、労働社会保険などの顧問サポートを社労士が担当

とする営業モデルが確立したのだ。

司法書士、税理士との合同と職員拡大

平成28年に、介護・障害福祉事業に専門特化した事務所への転換を図ったころ、現在の合同法務事務所のパートナーである司法書士税理士との事業共同が始まった。士業は異業種で合併することが法律で禁じられているため、同じオフィス内で連携はするものの、完全に独立した運営体制を維持している。これを私は「合同法務事務所」と名付け、現在の事務所名にも掲げている。

合同法務事務所その後

司法書士、税理士と合同法務事務所を結成した最大のメリットは、顧客に対してワンストップサービスを提供できるようになった点である。例えば介護・障害福祉事業の創業と運営には、主に次の作業が生じる。

①定款作成(行政書士)
②法人設立登記(司法書士)
③税務上の開業届(税理士)
④営業開始の指定申請(行政書士)
⑤各種加算届(行政書士)
⑥労働・社会保険の適用(社労士)
⑦給与計算・年末調整(社労士)
⑧助成金の申請(社労士)
⑨月次会計(税理士)
⑩法人税申告(税理士)

以上のように社労士、行政書士、司法書士、税理士が上手く連携することで顧客にワンストップサービスを提供している。また顧客目線で見ると①~⑩の業務を別々に(最大で4事務所に)委託する場合と比べて、支払うべき報酬が格段に安くて済むというメリットもある。

この姿勢が顧客の評価を受け、紹介が紹介を生む相乗効果により、開業4年目の平成30年には顧問先企業130社、職員16名体制を作るまでに至った。すべては私に法人設立と訪問介護の指定申請業務をご依頼下さった、顧客A氏のお陰である。

社労士、行政書士、司法書士、税理士。難易度も専門分野も全く異なる士業であるが、合同すると絶大なパワーを発揮する。私が率いる事務所がそれを証明している。

開業4年で16名、開業5年で20名体制に到達した後は、大阪から東京、名古屋、福岡に打って出る。社労士、行政書士スタッフたちは既に臨戦態勢に入っている。もはや誰も我々の快進撃を止めることは出来ない。

【この記事の執筆者】

井ノ上剛(いのうえ ごう)
◆1975年生 奈良県立畝傍高校卒 / 同志社大学法学部卒
◆社会保険労務士、行政書士、奈良県橿原市議会議員
タスクマン合同法務事務所 代表
 〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町3-7-3イースマイルビル
 (電話)06-7739-2538 
(投稿日時点の法制度に基づき執筆しています。)

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